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日本とシリコンバレーを比べる NPO法人IAIジャパン 理事長 八幡惠介 大企業が主要な役割を担う日本と、ベンチャー企業が盛んなシリコンバレーは、一見対極にあるように見えます。安定志向のサラリーマンで溢れている日本と、起業家精神の旺盛なシリコンバレーもまた、異質の文化と見られがちです。これは異なったDNAのなせる業と言えるかも知れません。 先日竹村健一さんが面白い見方を披露されました。それによるとシリコンバレーの起業家精神はしばしば以下のように分析されます。すなわち、ヨーロッパのエスタブリッシュメント社会を逃れて、新大陸に渡った人たちは一先ず、東海岸に根を下ろします。それに飽き足りない人たちは西を目指して旅に出ます。そしてシカゴ、ミネアポリス、とより開拓者精神旺盛な人たちが街を作りました。それでも満たされない人たちは更に西を目指し、ロッキー山脈を越える苦しい旅の果て、ようやくにして西海岸にたどり着きます。それより西は太平洋で行き場がありません。そこで手がけたのが金鉱探し。ベンチャービジネスの元祖です。 時代をはるかに遡ると、人類発祥の地アフリカを発ってヒトは北上しました。ヨーロッパ、北欧、ロシア、各地に人類は根を下ろしますが、好奇心に満ちた連中は次に南下し始め、モンゴル、中国、朝鮮半島を経て当時陸続きだった日本列島にまで到達します。それより南は太平洋です。もっとも好奇心に満ちたヒトが日本に根を下ろした、と竹村さんは見るわけです。 10万年の開きはありますが、日本とシリコンバレーはともに当時もっとも開拓者精神に満ちたヒトが形成した文明である、と見ると、そのヒト達には共通したDNAがあってもおかしくない、ということができます。それではなぜ日本でもっとベンチャーが起こらないのでしょう。私はここで村上和雄博士の「遺伝子の暗号」を思い出します。村上博士は遺伝子にはスイッチがあり、それがオンになるかオフになるかで、人間の能力はまったく違ってくる、と言われるのです。ベンチャー精神を突き動かす遺伝子がヒトを日本とシリコンバレーという最果ての地にたどり着かせたとして、シリコンバレーではその遺伝子がオンのままで今日に到り、一方日本では縄文時代にはオンであったベンチャー精神が、温暖な気候で安定した生活を送るうちにオフになった、と考えることができます。 オンであった遺伝子のスイッチがいったんオフになっても、人間はそれを再びオンに戻すことができる、と村上博士は言われます。さて、このブログの結論は、日本にも旺盛な起業家精神に溢れる人たちを作り出すことができる、というものです。村上博士は「火事場の馬鹿力」を例に挙げています。人間はいざ必要となったときには普段考えられない力を出せる、というわけです。それが遺伝子のせいだとすれば、今われわれが経験し始めている、サブプライムに端を発した困難は火事に譬えることができるのではないでしょうか。今こそ日本に優れた起業家を創出する絶好の機会かもしれません。それは博士のいわれる、サムシンググレートの存在を信じるところから始まります。起業家遺伝子のスイッチをオンにしましょう!! |
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