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<<   作成日時 : 2008/04/23 12:40   >>

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お任せ経営と組織不祥事
NPO法人IAIジャパン 理事長 八幡惠介
近年組織の不祥事が続出していますが、これは増加したというよりは、以前からあったものが明るみに出始めた、と見るのが妥当でしょう。それは経営トップによる「お任せ経営」の産物と思われます。日本式経営のよいところは組織内にコンセンサスが形成され、社内が一丸となって行動するところ、といわれます。アメリカ式はトップダウンで、明確な方針が貫かれるところ、といわれ、どちらにも良し悪しがあると思われます。

1980年代にある大手企業のトップが私に言われました。「八幡君、日本の会社はどうかよろしく、と言えば分かってくれるんだよ。アメリカではそうは行かないだろう」。当時現地法人の社長をしていた私はまだ駆け出しの経営者で、日米の経営方式がそれほど大きな違いはない、と気がつき始めていたのですが、会長と議論するまでには行きませんでした。アメリカ人の経営者と交流して、優れた経営者はトップダウンの指示を出す前に、部下と十分にコミュニケーションをとっていることに気付いていました。日本ではこれを根回しと呼びますが、アメリカでも同じことをしている人は多いのです。

いわゆる放漫経営はトップが率先垂範せず、丸投げで任せてしまうやり方を表現したものと思われ、Good Newsのみが報告され、Bad Newsは組織の内部で処理されるか、隠蔽されて外部には出ないようになってしまいます。このような組織ではトップの姿勢が見えないために、何でもあり、の傾向になりがちです。不正が行われても咎められず、あるいは咎められてもその場限りで処分には至らない、となってしまいます。

内部牽制が的確に行われるためには、経営トップが自ら方針を示し、それを実行する率先垂範型であることが重要です。それが創業期から行われれば、組織全体が筋肉質の、動きの速い経営に繋がるでしょう。違反に対しては組織自体が反応し、自律的に正されます。報告は的確に上げられ、トップはBad Newsを受けて直ちに行動を起こすでしょう。「よろしく」ではなく、原因究明と再発防止対策にトップ自らが参加する姿勢を示すことで、組織全体が引き締まることは疑いありません。

一旦不祥事が起こってしまうと、会社が処分を受ける、製品がボイコットされる、株価が下落する、など経営に影響が出ます。トップが頭を下げる光景は日常化しており、これが日本が海外諸国から蔑まれる原因となっていることは疑うべくもありません。頭を下げてすむ問題ではないことに、国内では気付かず、海外での評価が下がっていることにさえ鈍感になっていはしないでしょうか。他人の評判を気にするのは日本人の欠点だと言われますが、それが気にならなくなってはどうしようもありません。国家の品格を高めることこそ、今国民すべての関心事であるべきです。またやったか、ではすまされません。

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